てぃーだこども食堂(浦添市)

うらそえぐすく児童センター内で活動する「てぃーだこども食堂」(以下「こども食堂」という)は、毎週土曜日10時から14時まで、来館する児童・生徒へ食事の提供や学習支援に取り組んでいる。

浦添小学校区の児童・生徒を中心に受け入れているが、この日は地域住民や高齢者の参加も見られた。

食事の様子

代表の梁裕之(りょう・ひろゆき)氏は、PTA活動をしていく中で、ネグレクト(育児放棄)の実態があることを知ったことをきっかけに「何か手助けをできないか」と考え、当初の児童館の館長・PTAの関係者・コミュニティソーシャルワーカーでこども食堂を始めた。

活動当時は、アレルギー対策や安全管理、費用面などの課題もあったが、現在は自治体や地域住民の協力により、活発に活動を行えるようになったとのこと。

また、活動の広報周知としてはチラシを作成し、浦添市小学校区域に配布を行った。

そして、今年度からは郵便局のかもメールを活用し、こども食堂に関する情報を浦添小学校区内の住民に提供できる体制を整えた。

その他にも、代表の梁氏は年4回行われる浦添市てだこ未来支援員が行う「地域子ども支援会議」にも参加し、教育関係者や地域支援を行う市社会福祉協議会のコミュニティソーシャルワーカーと、情報交換も行う等、地域や学校との連携にも力を入れている。

梁氏と活動を共にする地域のボランティアは1日に5名程度参加しており、また民生委員をはじめPTA関係者等が中心となっていることが特徴であり、主に食事の調理と片付け、学習支援を行っている。

ボランティア活動者からは「子ども達だけではなく、保護者同士の情報交換や交流の場にもなっている」、「活動する前よりも地域の子ども達のことを意識できるようになった」とのコメントがあった。

梁代表からは、活動の成果として「生活環境に課題を抱えた子が、高校進学し、日中の進学できるようになった」、「問題行動があった子が、地域との交流を通して、夢を持って生活できるようになった」等の話があった。

今後は、地域健全育成のための場所としても機能するよう「地域の子供は地域で守り育てる」ことを目標に活動を続けていくとのこと。

学習支援の様子