災害時外国人支援ボランティア養成講座(沖縄市社協の取り組み)

令和元年6月26日、沖縄市社会福祉センターにおいて「災害時外国人支援ボランティア養成講座」が行われた。

この講座は、災害時に避難情報や避難所等でのコミュニケーションに不安を抱える外国人へ支援を行うボランティアを養成することで、「誰もが住みよい多文化共生のまちづくり」を推進することを目的に、沖縄市社会福祉協議会が主催し、公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団の協力で実施された。

講座最終日となったこの日は、民生委員を中心に11名が参加し、震度9の地震が起こったことを想定して避難所運営ゲーム(HUG)による演習が約3時間かけて行われた。

避難所運営ゲーム(HUG)とは、仮の避難者情報が書かれたカードと災害時に起こりうる問題が書かれたカードを使い、それらへの対応を具体的に話し合うことにより実際の避難所運営について考える訓練のことで、今回使用されたカードには外国人支援への知識や配慮が必要とされる内容も多かった。

例えば、「アルコールが入っている物資は使えないという外国人がいる」、「特定の食事しかとらない菜食主義者(ビーガン)の方への食料配給が限られる」という問題が発生した場合にどう対応するのか、などがあった。

その他にも、講師から次々と出される課題や問題点について様々なグループ検討がなされていた。

訓練の様子

最後に行われた質疑応答では、「分かりやすい日本語で伝える」、「日本語が話せる外国人にも通訳等の協力をしてもらう」など、講師からのアドバイスや実際におこった事例の話もあった。

参加者からは「臨機応変に的確な判断と指示をすることが難しかった」「災害状況によっては、自分も外国人の立場になるかもしれない。その立場になって判断、対応する視点がもてた」などがあった。