「新会計基準による決算・監事セミナー」報告

「新会計基準による決算・監事セミナー」報告 ~新会計基準による決算書のチェックポイントを学ぶ~

沖縄県社協では平成28年4月13日、県総合福祉センターにて「新会計基準による決算・監事セミナー」を開催した。このセミナーは、平成27年度から移行した多くの社協においては、新会計基準による初めての決算処理、監事監査を実施することから、市町村社協監事が監査を行う際の留意点やチェックポイントについて学び、円滑な決算処理を図ることを目的に実施しているもので、市町村社協の監事、事務局長、会計担当職員ら98名が参加した。

セミナーでは初めに、EY税理士法人沖縄事務所長で税理士の幸地啓子氏より、社協監事に求められる役割について講義があった。この中で、住民が社協会費を快く払ってもらえるよう、社協は自らの存在価値を住民に分かりやすく説明する必要があると強調し、その中で「監事は理事の執行状況について会計面だけでなく、事業面においても積極的に提言する必要がある」と述べた。

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▲ 講師を務めた幸地啓子氏

続いて、新会計基準による決算書の変更点・留意点について解説した後、数字のチェックだけでなく、通帳や残高証明書の写しでなく原本を確認すること、決算日以降の取引状況についても確かめることなど、内部牽制を高めるためのチェックポイントを分かりやすく説明した。

最後に、沖縄県社協の会計担当者より財務諸表や附属明細書の確認事項など、市町村社協監事が監査を行ううえで押さえておきたいポイントについて解説があった。

参加者からは、「監事には大事な役割があることを再認識した」「決算書類の見方、見せ方が学べた」といった声が聞かれるなど、セミナーを通じて監事と職員相互の共通認識を図る機会となった。県社協では引き続き、市町村社協における適正な会計処理と財務規律の強化に向け、地区社連における連絡会等での助言や、個別相談への対応、巡回訪問等を通じた支援を実施していく考えである。