県内の取り組み事例2 糸満市・武富ハイツ移動商店

koritu-3糸満市武富ハイツ自治会(宮里邦男会長)では、公民館前広場を利用し、毎月第3木曜日の夕方4時~5時に「武富ハイツ移動商店」を開催している。この取り組みは、周辺に歩いて通える商店がなく、買い物に困っている高齢者が多いことからスタートしたが、もう一つのねらいとして、地域住民同士が交流する機会を生み出すことも期待している。

昨年10月から開始された移動商店では、多くの住民に参加してもらおうと市社協が運営する地域デイサービス終了後に合わせて実施し、公民館の放送マイクで〝来店〟を呼びかけるなど工夫している。「店頭」には地元で採れた手作り野菜をはじめ、自治会長が仕入れた豆腐、卵、市内授産施設で製造したパン、生協の移動店舗車、ヤクルトの商品が並ぶ。取材したこの日は二十数名の参加があった。

宮里自治会長は、「ゆくゆくは企業の方が住民へ販売する形から、住民が作った手芸品等を販売する『のみの市』のようなことができたら」と今後の抱負について述べた。
地域住民からは、「買い物がしやすくてとても良い」、「毎週開催してほしい」といった声が聞かれるなど大変喜ばれている。

市社協職員は、「移動商店に来てくださる住民の方から近所の方の様子を聞いて情報収集している。これからも同じように活動が継続できたら」と話した。