浦添市神森中学校区 福ふくファームの取り組み

浦添市社会福祉協議会では市内5つの中学校区にコミュニティソーシャルワーカーを配置し、住民や福祉関係者と協働しながら地域の生活課題を踏まえた地域福祉活動を展開しています。空き地を活用した「共同農園」(福ふくファーム)の取り組みを紹介します。

元々、「福ふくファーム」は、家に引きこもりがちな男性高齢者の社会参加や役割創出を目的にスタートしましたが、今では就労に不安を抱えた若者や学生ボランティアも含め、若者の居場所や社会参加の場にもなっています。

曜日によって参加人数は変わりますが、定期的に3名の方が参加しています。福ふくファームでは、参加者が、好きな時間に来て、おしゃべりしながら農園での水やり等、自分に出来ること見つけ、参加者の自主性を引き出しながら、自分のペースで活動を進めています。

収穫した野菜は、地域の気になる世帯に配布したり、公民館や子どもの居場所などにも提供しています。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、野菜を配布できなかったため、無人販売を実施し、売上は赤い羽根共同募金に寄付する取り組みも行っています。

コロナ禍でも収穫祭を開催し、収穫した野菜でヒラヤーチを作っていました。じゃがいも収穫の際は、ボランティア、福ふく会、民生委員のメンバーで分担し、料理の仕方やコツなど情報共有しながら取り組みました。

福ふくファームに参加する津波古政則さんは、福ふくファームに参加する前からボランティアに興味があり、市役所から福ふくファームを紹介してもらい参加したと話してくれました。最初は、野菜づくりの知識もありませんでしたが勉強をし、失敗と成功を繰り返しながら農園での活動を楽しんでいると話してくれました。また、参加する前は、家でボーとしていることが多かったようですが、活動を始めると体力がつき参加して良かったと、活動に参加する前と後の変化も話してくれました。

「福ふくファームの魅力は仲間と一緒に農園で野菜を育てながら、触れ合うことができる」「コミュニティソーシャルワーカーが自分の考えを受け入れてくれるので安心して作業ができる」と語ってくれました。

今後は、「福ふくファームで野菜、お花いっぱい植えて育てたい」「地域のために頑張って活動したい」とこれから福ふくファームでやりたい事を話してくれました。

地域には、身近な商店が閉店し買い物難民が増えてきているため、空き家を活用して、見守りやつながりを兼ねた「協同売店」をやってみたいと浦添市神森中学校区のコミュニティソーシャルワーカー松原初美氏と前田諒子氏が話してくれました。