県民児協広報情報誌 ふ く ら し ゃ  第3号


わたしのまちの民児協
  ~小禄第二民児協~

 寄稿 那覇市在宅介護支援センター小禄 相談員 宮里美生

小禄 鏡原地区での取り組みと民生委員の関わり
鏡原地区は転居者で構成されているため住民同士のつながりが少なく、地域に自治会がないことが問題となっており、そのため、地域でお年寄りがふれあう場所がなく不便さを感じておりました。
そこで、地域高齢者が集う場所を確保したく、この地域で介護予防教室を開催したいと小禄第二民児協の上間会長に相談したところ、場所の確保を鏡原中学校に依頼し、地域の民生委員として教室開催に向けてご協力いただきました。
学校側の了解を得た結果、毎月一回介護予防教室を継続して開催する事で、地域住民の健康維持・介護予防が図れることや、ふれあいの場として発展することを目標に進めて行くことになりました。
   開会のあいさつ「これから転倒予防教室を始めます…」

真向法体操教室開催

 教室内容は誰でも簡単にできる真向法(まっこうほう)体操です。開催に向けて、会場近くの民生委員数名と在宅介護支援センター小禄とで打ち合わせを行い、近隣に住む閉じこもりがちな高齢者や、体操に興味のある方々に呼びかけを行うことになりました。
 また、副会長のご厚意で小禄第二民協全体として取組んで頂くことになり、チラシ配布及び訪問による声かけを進めた結果、当日は開催時間前から参加者が待つ姿も見られ、多くの参加者が集まり教室は大成功を収めました。
 これもひとえに民生委員さんの熱意ある呼びかけのおかげです。当日ご参加・ご協力頂いた皆様、また、時間をとってかけつけた民生委員の皆様に感謝申し上げます。
  真向法インストラクター 大濱美恵子先生

結びに
民生委員の活動は、地域福祉の推進員として児童から高齢者まで幅広く活躍しております。在宅介護支援センターとしても日頃から情報をスムーズに入るような体制を構築して互いに連携していきたいと感じております。今後の取り組みとして、この活動を通してさらなる地域活性化を図り、いずれはふれあいデイサービス等の立ち上げに発展することを期待しております。
    
   健康チェック 血圧を測定している方は民生委員   身体の仕組みについて説明を受ける地域の方々



市町村合併に際しての民児協の取り組みについて

 現在、市町村合併にともない当該市町村民児協も合併の取り組みが活発化してきております。
 去る七月二十三日には、佐敷町・知念村・玉城村・与那原町の社協と民児協の意見交換会がおこなわれ、民児協の財政や組織の状況、合併を取り組むにあたっての視点などが話し合われました。また、八月六日には南風原町・東風平町・大里村・具志頭村で同様の話し合いが開かれ、民児協で合併連絡会を立ち上げるなど積極的な取り組みがなされております。
 こうした中、本会では全民児連の合併の手引きや、各県の先行事例をもとに情報提供や指導などの支援を行ってきました。
 しかし、今後、合併により民生委員児童委員の定数基準の変更(町村→市制)や、主任児童委員の配置基準(一単位民児協ニから三名)により合併後町村制をとる場合に、定数や配置の減員が懸念されます。特に本県の合併は今年度の一斉改選後となっていることから合併後すぐの変更等はないものと考えますが、平成十九年の改選時期には大幅な変更を余儀なくされることとなっております。
 また、合併を行わない市町村においても地方分権を柱とした行政改革の影響を少なからず受けることが予想されます。実際、県補助金の地区民児協活動推進事業費の査定基準は法定単位民児協数にかかることから、単位民児協の減少にともなう補助金の減額が県行政から示されておりますし、市町村の事務費等補助金においても現行の予算維持は難しいものと考ええられます。
 その反面、市町村合併を背景に住民の生活圏域や社会資源が拡大し、福祉ニーズが多様化する中、民生委員児童委員活動にかかる期待はより大きなものとなっております。
 このような住民の期待に応えていくためにも、今合併を「地域福祉の再構築」の機会と捉え、民生委員児童委員並びに民児協組織の活動推進や体制強化を図ることが「地域住民の一番身近な支援者」として果たすべき役割ではないでしょうか。
 そのためには、新しい地域での民生委員児童委員、民児協の役割等を視野に入れた市町村行政・社協、関係機関団体との連携強化や、民生委員児童委員の資質の向上並びに主任児童委員との連携・協働が必要であります。
 今後とも、地域住民の福祉の向上並びに地域福祉の推進役として特段のご尽力を賜りますようお願い申し上げます。


編集後記
 今回の「ふくらしゃ」の記事は、関係機関から見た民児協の原稿をお願いしました。
在宅介護支援センター小禄の宮里さんにはお忙しい中原稿をいただきまして、心より御礼申し上げます。これからも連携して地域福祉の向上をめざし頑張っていきましょう。
 皆様方の活動事例を紹介したいと思います。投稿をお待ちしています。
(事務局 上原)


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福祉情報おきなわVol.97(2004.9.1)
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