シリーズ活動最前線
~親子の声を聴き、ともに考える~
 
おもちゃ図書館 ペンギン村


 シリーズ活動最前線。今年度のテーマは「ノーマライゼーション再考」。「誰もが個人として尊重され安心して生活ができる社会づくり」というノーマライゼーションの理念は障害者福祉にとどまらず、福祉分野全体に共通する願いであると捉え、県内各地での様々な活動を紹介する。


 嘉手納町水釜にある「おもちゃ図書館ペンギン村」。ここでは、発達に遅れのある児童を抱える親からの相談や親の手による児童への機能訓練が行われている。

 本来、おもちゃ図書館とは、障害児に対しおもちゃや遊びを提供するボランティア活動として生まれた。現在では障害の有無に関わらず子育て支援の場としての機能も期待されている。

 ペンギン村が現在の活動を始めるようになったのは、十一年前。主宰の比嘉甚夫(ひがやすお)さんのもとに呼吸停止の発作のある重度の障害児を抱える親からの相談が寄せられたのがきっかけだ。本人も障害をもつ当事者である比嘉さんは、「これは、障害の合併症ではない、座ることをしなかったため横隔膜が十分に育っていないだけ」とアドバイス。これを機に、障害児を抱える親からの相談に応じ、正しい情報を的確に伝えることの重要性を痛感。現在の活動をスタートさせた。
   
 週五日の開設日には、はいはいや寝返りなどの体操を行う親子の姿がある。呼吸や声かけを常に心がけながら、何度も何度も同じ動作を繰り返す。すると日に日に目に見えて児童の発達を感じることができるという。「子どものできることが少しずつ増えてくる。ここでは日常が感動の連続です。」と協力者の奥間トシ子さんは語ってくれた。
 
 地域に子育て相談窓口が不足している。どんな親でも子どもの発達や健康について正確な情報を求めている。最後に比嘉さんは「母子健康推進員をはじめ、地域を巡回し声かけや相談、情報提供を担う人材養成が必要。生活圏域が広がる中、行政区を越えた支援が必要」と語った。


「おもちゃ図書館ペンギン村」
嘉手納町水釜151-1-1階
電話:098-957-2653



シリーズ 市町村社協合併に向けて(5)

社協合併に向けて様々な取り組み
 具志川市・石川市・勝連町・与那城町社協の合併協議会では、社協や福祉関係者の交流を深め、社協合併に向けての機運を盛り上げようと、3月27日に具志川市総合体育館で4市町親善バリアフリーバレーボール大会を開催した。この大会はこれまで具志川市社協の主催で行われてきたが、合併を1年後に控えてお互いをもっと知り合おうということで、4市町社協合同の開催となったもの。当日は、障害をもつ人たちも一緒にプレーできるようシッティングバレーや風船バレー、フロアバレーの三種目に、社協職員も含めて15チーム約90人が参加し、和気あいあいとゲームを楽しんだ。
  
 南風原町・東風平町・大里村・具志頭村の四町村の社協合併協議会実務者研修会が、2月28日と29日の二日にわたって恩納村内のホテルで開かれた。4町村社協では昨年12月に合併協議会を発足し、平成17年4月の合併に向けて新社協のあり方や事業内容を検討している。 今回の研修会は、合併協議会のワーキングチームとして総務班、地域福祉班、福祉サービス班に分かれて事務事業のすり合わせを行っている実務者20人が参加した。日頃の班ごとの活動を超えて実務者みんなで新社協のあり方や地域福祉の進め方を議論しようというもの。
研修会では、県社協の大木陽一郎主査がファシリテータとなって、小グループごとにワークショップを展開。地域福祉活動の課題などの論議を深める中から、合併後の新社協基本構想づくりを進めた。
  



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福祉情報おきなわVol.95(2004.5.1)
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