シリーズ活動最前線
仲間とともに、地域の中で~
はばたけ!「沖縄フェニックス」
コートに響くドリブルの音、選手の掛け声、そして車イス同士がぶつかる音。浦添市にある「サンアビリティーズ浦添」には、毎週木曜日、車イスに乗った「アスリート」たちが集結する。彼らは「沖縄フェニックス」。ツインバスケットボール(以下、ツインバスケ)のチームである。
ツインバスケとは通常の車イスバスケットとは異なり、コート内に2種類のリングを設けプレーする競技で、選手の障害の程度に応じて狙うリングやシュートの方法が異なる。
「沖縄フェニックス」のメンバーは現在約20名で、そのほとんどが頚椎(けいつい)損傷によって四肢麻痺などの障害をもった者たちである。年齢も障害の程度も個々によってばらばら。しかし、「ツインバスケは障害に応じたチーム編成で戦えるので、重度の障害者でも参加できる。各々が自己の能力を最大限発揮してプレーするスポーツ。」とツインバスケの魅力を語る。その言葉どおり、コート上では選手の表情は真剣そのもの。緻密な駆け引きとスピード感あふれるプレーは障害者であることを忘れさせてしまう。チームのレギュラー争いも熾烈で、それが個々の能力ひいてはチーム全体の力の向上に結びついている。
そして今年5月、千葉県で開催された「日本車椅子ツインバスケットボール選手権大会」では見事、全国制覇を果たした。この偉業達成も「まわりのサポートあってこそ。」と感謝の気持ちを忘れない。
また、「沖縄フェニックス」はツインバスケ以外にも地域に出向き、小学校や中学校の「福祉教育」にも積極的に協力している。
障害者の「リハビリ」や「レクリエーション」といった枠を超え、純粋に競技としてのスポーツを極める一方、仲間や地域の人々との交流のなかで社会生活を楽しんでいる。それは障害の有無に関係なく社会に対して輝けるひとつの生き方を示してくれているような気がした。
「自分たちにできることは」をまず考え、主体的に行動する。フェニックス(不死鳥)」の名のごとく、いつまでも羽ばたき続けてほしい。
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福祉情報おきなわVol.85(2002.8.19) |
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