法人から発信！　

このコーナーは社会福祉法人の活動を広く県民へＰＲしていくと共に、取り組みのきっかけとなるような施設側の様々な実践事例を紹介しています。


「社会福祉法人 若竹福祉会」
～　地域生活支援センターEnjoyの取組み　～

法人・施設および事業の概要

法人名	社会福祉法人若竹福祉会
理事長名	仲村　勉
事業所名	「社会就労センターわかたけ」(9年～) わかたけ分場「らんたな」（16年～） わかたけ分場「たけのこ」(18年～) 知的障害者ＧＨ「れん」(13年～) 地域生活支援センターＥｎｊｏｙ(13年～)
総合施設長	村田涼子

今回は「地域生活支援センターＥｎｊｏｙ」（以下、Ｅｎｊｏｙ）について紹介します。
【サービス内容】
　・相談支援・就労支援(ジョブコーチ)
　・居宅介護（ヘルパー）
　・短期入所（日中・宿泊）・児童デイ
　・障害児タイムケア・タイムサービス
　・おもいっこクラブ（外来療育）
　・絵画クラブ


事業実施までの経緯と現状
　Ｅｎｊｏｙは平成13年10月、県が「知的障害者地域生活支援事業」を受託しスタートしました。センターでは、地域で暮らす障がいを持つ方々からの相談をうかがう中で、一人ひとりの生活に応じて必要な支援のあり方も違うと痛感し、平成14年に、ホームヘルプサービス事業、短期入所事業、障害児学童、15年には児童ホームヘルプサービス、18年には障害児デイサービス、障害児短期入所事業を順次開始し、個々のライフスタイルに応じる多様なサービスを創り出してきました。


わかたけの「想い」
　今回、Ｅｎｊｏｙ開所当初から障がいを持つ方々や家族からの様々な相談を受けてきたコーディネーターの溝口哲哉氏へ、相談を受ける側の姿勢(大切にしていること)について話を聞きました。

　　『一番大切なことは、その人に寄り添うということです。相談を受けたら、まずその方の所へ「行く」。そしてとにかく「話（希望）を聞く」ことです。話を聞かないうちから「ダメ」とは言わないよう心がけています。とにかくあきらめないことですね。』

　とはいっても、思いどおりにならないことも多々あるといいます。また他機関との調整が必要なことも多く、自分たちだけで抱え込んでしまうことのないようネットワークを拡げながら、その人にとって最良の方法を一緒に考えていくことが重要だということです。　

　日々の相談は、行政や学校からも多く「困ったことがあればＥｎｊｏｙへ」という信頼関係を大切してきました。今後、制度が変わってもこの支援の輪を活用することでＥｎｊｏｙの目指す「あきらめない支援」に繋がっていくのだと思います。

　「相談に来られる方が求めていることは、『一緒に困ってくれる人』なんです」と話す溝口氏の言葉が印象的でした。


その人に応じた支援を
　提供するサービスの中で特徴的なものに「Ｅｎｊｏｙタイムサービス」があります。「急な用事で本人と一緒にいてほしい」、「本人の好きなことをして楽しく過ごしてほしい」等ホームヘルプサービスでは対応できない個々の要望に応じた柔軟な支援を行っています。ほかにも外来療育として、講師を招いて運動療法を実施する「おもいっこクラブ（週1回）」や養護学校の先生方と一緒に実施している「絵画クラブ（月2回開催）」等が特徴的です。


今後の展望
　障害者自立支援法が10月から全面施行され、各自治体で取り組みに格差が生じています。実際、Ｅｎｊｏｙの「地域生活支援事業」も県から市町村事業に変わり委託を受けるかどうかがキーポイントとなります。

　今回Ｅｎｊｏｙを取材して「制度が変化しても変わらないものがある」と感じました。それは、困った方がいればその方にとことん付き合い、最良の支援を目指すという姿勢です。溝口氏は、「法改正で出来ることは狭まったが、私たちが断ったらこの方は他に行く所があるのかと思うとすぐには断れない。最後の砦だと思ってやっています。」と話す。

　制度がめまぐるしく変化している今だからこそ、社会福祉法人が大切にしてきた理念や取組みを私達地域住民や行政がしっかりと理解することが重要だと思います。―障がいを持っていても身近な地域で当たり前に暮らし続けたい―その社会の実現に向けて今後ますますＥｎｊｏｙの取組みが注目されます。

「わかたけ」
〈住所〉　〒900-2102　浦添市前田998-3
〈電話〉　Enjoy　098-877-0552



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