県民児協 広報・情報紙 ふ く ら し ゃ 第11号
年頭あいさつ
これからの民生委員・児童委員活動
沖縄県民児協会長 上 間 幸 弘

あけましておめでとうございます。健やかに平成18年の新春をお迎えのことと心からお喜び申し上げます。
私たち民生委員・児童委員は、常に住民の立場に立って相談・支援をすすめていくなかで、従来の公的な制度の枠組みのみでは解決しがたい不安や孤独、孤立、引きこもりなど地域のなかに潜在するさまざまな福祉ニーズや問題を察知し、課題を抱える家庭等の生活自立を支援していくことが求められています。
昨年、県内においては児童の虐待死や独居老人の孤独死などの悲しい出来事があり、地域においては相談の拠り所や解決の手段を見つけられずに悩みを抱え苦しむ人々が少なくないと考えさせられました。
このような中で、私たち民生委員・児童委員は、児童福祉問題ゼロを掲げた児童委員活動第2次強化推進運動の積極的な取り組みや、地域における子育て家庭や独居老人世帯の支援・見守り活動をより一層強化する必要があります。
年頭にあたり、あらためて、住民の立場に立つということの意義や民生委員・児童委員に求められる今日的な役割について、私たち自らが考え、新しい時代に対応すべく活動と組織の改革を進め、民生委員・児童委員がお互いに研鑚を深めていくことが大切であります。
今後は、県内全委員の力と知恵を結集し、組織の充実・強化に資することは無論、地域における人と人とのつながりを築き、誰もが住み慣れた地域で安心して自立した生活がおくれる社会の実現に向けて努力してまいりたいと存じますので、なお一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。
我が街の民児協
下地民児協 会長 仲里美智子

宮古島市下地地区(旧下地町)は、宮古島の南西部に位置し、人口3千341人、面積23.63平方㎞の純農村地域です。65才以上の高齢化率は27.02%、75才以上の高齢化率は17%です。環境は、東洋一といわれる前浜があり、海に囲まれた住みよい地域で、人間味あふれる豊かな町です。地区内の民生委員・児童委員は9名で、7名が民生委員、2名が主任児童委員です。おもな活動として、一人暮らしの高齢者宅への週1回のヤクルト配布があります。この活動は、昭和57年から今日まで継続し、一人暮らしの高齢者への声かけ、情報交換、安否確認が目的で実施しています。
世帯数222戸を担当している民生委員は、80歳以上の一人暮らしの高齢者18名に毎週ヤクルトを配布し喜ばれています。おじー、おばーは、民生委員が訪問する日を楽しみに待っています。
ある日、昼食時間に訪問すると、台所でうつぶせになっている高齢者に直面しました。家の中からは煮物の焦げる匂いがし、民生委員はすぐに親戚に連絡し、その高齢者を病院へ搬送しました。緊急に対応することができ、本人はもちろん親戚からも感謝されました。
私たちは、いつも笑顔で接することを心がけ、話し相手になり、高齢者の体調に気を配り活動しています。また、他市町村の民児協と交流会を行いお互いの活動を報告しあい民児協の活動に役立てています。
私たちは、これからも地域の状況を把握し、社協と連携して福祉活動を続けていきます。
我が街の民児協
平良第2民児協 会長 宮里敬一
・委員数:29名(うち、主任児童委員2名)
・学 校:小学校4校・中学校3校
・世帯数:7千678世帯(9月1日現在)
活動目標
「気づきをつなぎ築く民生委員・児童委員活動」を目指し、「自ら学ぶ」・「仲間と学びあう」・「参加して学ぶ」研修を基本姿勢に事例研修、課題別の学習会、市、県の研修会、他市町村との交流会を積極的に企画し、お互いに切磋琢磨し活動しています。
毎月の定例会の際にも、報告・協議事項を終えたあと、各部会の研修時間を取っています。

各部会の取り組み
《老人福祉部会》
○定例研修会終了後、施設訪問を実施しています。
社会福祉協議会の福祉バスにて「まごころ」・「結いの里」・「栄寿園」・「青潮園」を見学し、それぞれの施設内容、介護サービス、一日のプログラム、職員構成、経営状況等の説明を受けたあと、レクレーションや健康体操、踊りなどを通して交流を深めました。
○サロン活動へのボランティア参加も実施しています。
《児童福祉部会》
○小・中学校、保育園を訪問し、育児や子育てに関する悩みを共に考える活動をしています。
○毎月一回家庭・児童相談委員と情報交換・意見交換を行っています。
○児童福祉週間恒例行事として、こいのぼり掲揚・子どもの遊び場や公園(12箇所)の点検実施・広報パレードへ参加しています。
○社会福祉協議会主催「おはなしフェスティバル」行事への参画。
《障害福祉部会》
○宮古地区障害者フェスティバルへの参加、宮古厚生園訪問(盆踊りなど)福祉施設訪問を3回実施しました。
○人と人の絆を深め、支え合う地域づくりに取り組んでいます。
私たち民生委員・児童委員は、常に地域のパイプ役として、地域、学校、関係機関と連携しつつ、地域の諸問題解決のため、「最善を尽くそう」を合言葉に、委員の支援力向上に努めながら活動しています。
先島地区市町村民児協会長との意見交換会

本県は多くの離島村を抱えており、特に本島より遠く離れた先島地区の民生委員児童委員協議会並びに民生委員・児童委員の活動強化は大きな課題であります。
このような中、10月31日と11月1日の両日、先島地区民児協への効果的な支援策の検討および民児協運営、活動にかかる諸課題の共有化を目的に、先島地区市町村民児協会長との意見交換会の開催と関係機関・団体への表敬訪問を行いました。
会議では、民児協活動の取り組み紹介をはじめ、率直な意見交換が行われ、離島地域の抱える課題や今後の支援のあり方など、具体的な取り組みについてご協議を進めてまいりました。

その成果として、今後、離島村民児協への出前研修の実施や、意見交換会の継続開催などの支援策を検討することとしております。
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福祉情報おきなわVol.105(2006.1.5) |
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