平成29年度 ともに支え合い、住みよいまちづくりを考えるシンポジウム(南風原町社協の取り組み)

県社協から「社会的孤立対策モデル事業」の指定を受ける南風原町社会福祉協議会(前川義美会長)主催の、「ともに支え合い、住みよいまちづくりを考えるシンポジウム」が南風原町総合保健福祉防災センターで開催された。

初めに、沖縄大学教授の上地武昭氏より「地域福祉を取り巻く現況~地域福祉と社会的孤立対策~」と題して講演が行われ、「世帯構成の推移について単独世帯が増加の傾向にある近年、介護や認知症による徘徊等の福祉課題を、家族だけで対応することが困難になってきている。そこで、地域での支え合いが重要となり、人材の発掘や自治会加入などの地域組織化、地域住民主体・参加の地域福祉教育が必要である」と話された。

続いて、講演を行った上地氏をコーディネーターに、新川区地域福祉推進員新垣奈々氏や町役場こども課長前城充氏、宮平区長兼民生委員・児童委員の荻堂勉氏をシンポジストとして、シンポジウムが行われた。

 

シンポジウムの様子

シンポジウムの様子

最初に、区公民館を拠点とした子どもの居場所づくりを行っている新垣奈々氏から「地域の繋がりの希薄化や子どもの孤立をなくしたいとの思いから、子ども達、地域住民等と様々な活動をしていくうちに、受動的だった地域が主体的・意欲的になった」「繋がりが広まり、地域相互サポート関係の構築、声をかけあえる雰囲気になった」との報告がなされた。

次に前城充氏からは、子どもの孤立(貧困)対策として行っている「子ども元気ROOM事業」について説明があり、放課後や土日祝日、長期休暇に支援が必要な子どもの対応、不登校や引きこもりの子どもの対応等に取り組んでいるとのことであった。また、荻堂氏は民生委員としての活動や高齢者ふれあいサロン、友愛訪問(配食サービス)の取り組みについて話された。

 

最後に、地域活動者や会場の参加者と公民館活動や地域活動、関係機関・団体との連携について意見が交わされ、上地氏からは「誰もが地域で活動出来る仕組みづくりがあると良い」とのコメントがあった。