平成29年度 支え合う地域づくりを考える講演会(南風原町社協の取り組み)

南風原町社会福祉協議会(前川義美会長)主催の「支え合う地域づくりを考える講演会」が、3月16日南風原町中央公民館で行われた。

この講演会は、県社協から指定をうける社会的孤立対策モデル事業の一環として開催されたもので、子どもの貧困の現状や課題の共有と一人ひとりが出来ることを考え、誰もが安心して生活できる支え合う地域づくりを目指すことを目的としている。

講演会には、地域住民約100名が集まった。

法政大学の湯浅誠教授を講師に迎え「子どもの貧困私たちに出来ること」というテーマで講話があった。

その中で湯浅氏は「子どもの貧困率は全国13.9%、沖縄県29.9%であるが、貧困には至らないが陥るリスクのある方・世帯を含めるとさらに多いと予想され、この目に見えない段階から何らかのSOSのサインがある。例えば、子どもが夏休み明けに体重が減っていたり、友達と遊ぶことが極端に少ない等のサインがある。周囲とのつながりもなく、自分に自信も持てない状態になってしまうと、積極性をなくし、本来持っている能力を十分に活かせなくなる」と課題を訴えた。

 

演壇に立つ湯浅誠氏

演壇に立つ湯浅誠氏

また、こうした課題の解決に地域で取り組むポイントとして「交流や活動拠点をつくることで安心して過ごせる場所をつくる、地域で出来ることをする(地域擁護)、行政事業や寄付金を活用して民間活動(地域活動)を行うなど、つながりを持つことで、子どもやその家族の社会的孤立の解消が図られる」と助言した。