THANKS(サンクス)運動 県民福祉講演会を開催

 

平成30年3月5日、THANKS(サンクス)運動推進会議主催の「THANKS(サンクス)運動県民福祉講演会」が開催され、一般県民や民生委員児童委員、福祉関係団体及び行政関係者等105名が参加された。

初めに、県社協地域福祉部長から「THANKS(サンクス)運動(以下サンクス運動)は、住民主体の支え合い活動・住民相互の取り組みの推進や地域の課題に対して関係機関が連携して対応する取り組み推進及びコミュニティソーシャルワークを担う人材の配置を通じて、地域の人々が明るいネットワークを築き支え合う社会を目指すものである。ご参集の皆様と一体となって取り組んでまいりたい」とサンクス運動に関する基調説明を行った。

講演を行う濱里氏

講演を行う濱里氏

次に、公益財団法人沖縄県労働者福祉基金協会(以下、労福協)の濱里正史氏から「沖縄県における生活困窮者への支援に関する現状と課題~サンクス運動の展開を踏まえて~」と題し、本県の生活困窮者を取り巻く現状や、現在行われている様々な支援等についての講演が行われた。

濱里氏は、沖縄県における生活困窮者を取り巻く現状として、完全失業率や離婚率が高いことや一人当たりの県民所得の低さ等の課題がある中、労福協は生活困窮者への様々な事業を実施しているが、生活困窮者自立支援事業実施機関の支援のみならず、住民同士の横の繋がりや支え合い活動と一体となって取り組むことが大切だと語った。また、沖縄の「ゆいまーる」という言葉にも触れ「地域住民や関係機関が連携して課題を抱えた方々を支えることも『ゆいまーる』といえる。このサンクス運動は、沖縄のゆいまーるの心の『見える化・仕組み化』の一つになりえる」と運動の重要性について語った。

会場の様子

会場の様子

続いて講演会の後半には、同じく労福協の名嘉泰氏をコーディネーターに、沖縄県就職・生活支援パーソナルセンター中部の職員2名と那覇市就職・生活支援パーソナルサポートセンターの職員1名を迎え、高齢者の再就職や家庭内暴力を受け車上生活をしている方等への支援に関する事例発表が行われた。

コーディネーターの名嘉氏は「近隣の目が気になり相談しづらいと思っている方は多いが、家族等だけではなく、周囲が関わっていくことで相談・支援に繋がることもある」とコメントした。

参加者からは「講演や事例がわかりやすかった」「チームで関わっていこうという気持ちの大切さを忘れないでいようと思った」「サンクス運動が全国に広まってほしい」等の声があった。