地域支え合い活動シンポジウム(糸満市の取り組み)

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シンポジウムの様子

 

糸満市社会福祉協議会(徳元孝進会長)は、平成29年12月14日、糸満市社会福祉センター大ホールにて「地域支え合い活動シンポジウム」を開催した。

市社協は、県社協から社会的孤立対策モデル事業の指定を受けており、その事業の一環として実施したもの。今回は介護をする当事者で構成された団体「あだんの会糸満」の創立20周年記念と併せて行われ、民生委員や地域包括センター職員、地域ボランティアなど約100名が参加した。

初めに、静岡県福祉大学社会福祉部健康福祉学科の西尾敦史教授による、基調講演が行われ「頑張らない介護と権利擁護」をテーマに、レスパイトケア(介護者の息抜き・休息)の大切などについて話された。

西尾教授から「頑張らない介護とは、独りで頑張らず可能な限り制度や地域コミュニティなどの資源を使うこと。また、介護をする側と受ける側双方の権利水準を上げていくこと」などが挙げられた。

後半では、市社協の玉城満事務局長をコーディネーター、西尾教授を助言者としたシンポジウムが行われた。家族介護をしている当事者3名からは「介護を始めて徐々に介護の大変さ、疲れが出てきた」「家族であるからこそ、感情の切替が難しかった」とあった。その反面、介護をしていてよかったと思うことへの質問には「人間力がついた」「いい出会いがたくさんあった」等のそれぞれの体験が寄せられた。

最後は、西尾教授のギター演奏にあわせて、上を向いて歩こうを参加者全員で合唱し、会場は拍手に包まれた。