県内の取り組み事例3 嘉手納町南区地域見守り隊~活動報告会~

DSC_0044地域住民による見守り活動を行う「南区地域見守り隊」の活動報告会が8月17日嘉手納町総合福祉センターで行われた。この報告会には地域の住民・民生委員・自治会役員・行政関係者ら約50人が参加した。

見守り隊は平成25年12月に南区自治会を中心に発足した。以降先進地域視察や会議を持つなどして地域のより良い環境作りに向けた活動を展開している。活動では主に一人暮らしの高齢者を対象に声かけや家庭訪問による見守り活動を行っている。

今年4月には警察・消防と連携して緊急時の通報・安否確認・救急搬送についての模擬訓練を行った。この取り組みはニュースでも取り上げられ、他の自治会や福祉関係者からも注目を集めている。

見守り隊は3つのグループで活動しており、報告会でも3つのブースに分かれて実際に活動しているメンバーから報告が行われた。その中で「訪問する時間や日程を決めずに、行ける時に行くようにしている」など、無理なく自分のできる範囲で見守っていくことが長く続けていくためには重要であることなどが報告された。また、異変を早期に発見し実際に救助できた事例も紹介され、こうした地道な活動が安心した地域づくりにつながることを全体で共有した。見守り隊では、現在の対象は高齢者が中心だが、今後は障害者や若者にも対象を広げていきたいと抱負を語っていた。

最後に、日本社会事業大学の菱沼准教授より総括が行われ、「見守りや声かけといった普段からの関わりがないと、いざという時に動けない。地域との関係性を生み出すことが社会的孤立や孤立死を防ぐことにつながる」と強調し、地域活動の必要性を訴えた。