平成15年度沖縄県社会福祉協議会事業計画(ダイジェスト版)

第1 基 本 方 針

 規制改革、地方分権改革をはじめとする経済・社会の各種構造改革が進められ、公益法人制度改革や補助金制度改革、さらには市町村合併の推進など、社会福祉及び社会福祉協議会を取り巻く状況は大きく変化しつつある。
 このような中で、平成15年度は、障害者福祉サービスが支援費制度へと移行し、地域福祉計画・地域福祉支援計画に関する法施行が図られる。
 支援費制度の施行に際しては、制度そのものが真に利用者にとって有意義なものとなるよう、それを支える地域福祉権利擁護事業、苦情解決事業、第三者評価事業の権利擁護システムの果たす役割が極めて大きく、社協はその中心的な実施主体として期待されており、その実施体制の整備、機能拡充等なお一層の推進に努める。
 地域福祉計画の策定については、市町村社協が積極的に当該市町村の計画立案に参画して行くよう促すとともに、社協を中心とした民間社会福祉団体の具体的な活動計画である地域福祉活動計画の策定の促進に努める。
 加速するであろう市町村合併に伴い、社協の合併も進められることからその状況把握を行い、全社協との連携を密にして市町村社協への情報提供等、プロジェクトチームを設置して適切な対応を図る。
 失業者世帯の生活支援として制度化された離職者支援資金に加え、新たに長期生活支援資金、緊急小口資金制度が創設されたことから、生活福祉資金貸付の円滑な事業実施に向けた体制整備を図りつつ、制度の周知促進等に努める。
 児童福祉の分野においては、児童虐待にみられるように、地域における子育て支援策の充実が大きな課題となっていることから、市町村社協の具体的な取り組みを促進するとともにその支援に努める。
 福祉施設経営の安定と適正化を進め、利用サービスの向上に資するため、各種別協議会と緊密な連携を保持しながら協働活動や研修事業を進めるとともに、福祉施設経営支援事業を一層強化し、個別の相談・支援ニーズの的確な対応を図る。 
 また、各種別協議会と本会の望ましい関係及び組織運営のあり方についての調査・研究を引き続き進める等、沖縄県社会福祉協議会21プランの着実な推進に努める。
 沖縄県総合福祉センターが、県民の社会福祉の殿堂としての機能充実を図り、また地域福祉活動の一大拠点として、県民が利用しやすい管理運営に努めるとともに、その機能強化の一つとして介護実習・普及センターを受託運営し、県民の介護知識・技術の普及、啓発に努める。
 厳しい経済情勢ではあるが、特別会員や賛助会員の増強に努めるとともに、第一種会費の増額等について検討を進め経営基盤の強化に努める。
 このような状況認識を踏まえ、次に掲げる事業を実施する。

1. 「沖縄県社会福祉協議会21プラン」の着実な推進
県社協の活性化と経営基盤の強化のための指針として策定した「沖縄県社会福祉協議会21プラン」の着実な推進を図る。
このため、進捗状況を検証する「沖縄県社会福祉協議会21プラン推進評価委員会」及びワーキンググループによる進行管理を行う。さらに、今年度は21プラン見直しの時期になるので、「見直し検討委員会(仮称)」を設置し、その検討を行う。
また、他者を思いやり、その人格を尊重する福祉マインドの醸成を図るため、「支え合い、共に創る福祉社会づくり県民運動推進協議会」の運営と併せて「県民福祉講演会」、「福祉作文コンクール」を開催し、県民の福祉に対する理解促進を図る。

2. 市町村社協活動の支援
市町村社協が地域福祉を推進する組識として、その機能を十分発揮できるように、それぞれの地域の特性に応じた個別援助を行い、組織の強化と事業の支援に努めるほか、有用な情報を的確、迅速に提供するため、インターネットの利用の普及を図る。特に、社会福祉法で市町村は、地域福祉計画を策定することになっており、これに対応するものとして、市町村社協自体の地域福祉活動計画の策定の一層の促進を図る。
さらに、拡大し多様化する市町村社協の事業、経営上の課題に対応できるよう役職員に対する研修の充実や、第三者評価、市町村合併に伴う社協合併への支援等、共通課題について市町村社協と連携して研究を進め、その成果の普及に努める。
また、「ふれあいのまちづくり事業」「ゆいまーるのまちづくり事業」を積極的に推進するとともに、基幹型在宅介護支援センターの受託運営を促進し、市町村社協の組織・運営基盤の強化を図る。

3. ボランティア活動の振興
新総合福祉センター内に新たに沖縄県ボランティア・市民活動支援センターとして拠点が整備された。県民の福祉マインド醸成のため、県内のボランティア活動の中核的な推進拠点として機能し、県民がさまざまな形でボランティア・市民活動に参加する環境を整備し、機能のさらなる充実強化を図る。中核となるボランティアコーディネーター及びボランティアアドバイザーの指導者を養成し、その資質の向上に努める。
また教育現場で推進される体験活動についてもボランティア活動同様に、これまでのノウハウを活かし、地域の人材を養成し、学校、NPOや市民活動など協働し地域の資源を最大限に活用しながら活動推進に努める。

4. 民生委員児童委員活動の支援
住民の立場に立った相談・支援活動を推進する民生委員児童委員が、地域を基盤とした福祉社会が築けるよう、県民児協組織運営の充実を図り、単位民児協を中心とした活動体制の整備と市町村社協との協働体制の強化を促進する。
なお、児童福祉法が一部改正され、児童委員の職務内容並びに主任児童委員の位置づけが明確化されたことから、これまで以上に児童委員活動を推進する。
また、本年4月から市町村地域福祉計画の策定がはじまるが、住民の立場に立って活動を展開してきた民生委員児童委員が計画策定作業に積極的に参画し、地域住民の声を計画に十分に反映させることができるようその支援を図る。

5. 社会福祉施設、団体への支援
社会福祉基礎構造改革及び各種規制改革の動向を踏まえながら、利用制度下における円滑な事業経営と利用者サービスの質の向上が図られるよう、社会福祉施設種別協議会とともに諸課題の研究、従事者養成、情報活動を強化する。
また、社会福祉法人・施設の経営、財務、雇用管理等の合理化と適正化を進めるため、福祉施設経営支援事業の拡充に努める。

6. 地域福祉権利擁護事業、苦情解決事業の充実等
判断能力が不十分な方々及び、生活に不安を持つ者の福祉サービス利用援助を推進するため、広報活動の強化によって、県民への啓発・普及に努めるとともに、市町村社協や当事者組織など関係機関、団体との協力関係を強化し、事業の拡充に努める。
さらに、本事業の利用対象者が拡大されたことに伴う新たな課題(全社協モデル事業)の解決に取り組むとともに、本県での導入・実施に向けた検討を行なう。
また、福祉サービスに関する苦情を公正かつ円滑に解決するため相談窓口等事業者段階における苦情解決体制の強化を図り、苦情解決事業の定着化を図る。

7. 福祉サービス第三者評価事業への取り組み
福祉サービス事業者の事業運営の改善を図り、利用者の適切なサービス選択に資することを目的として、福祉サービス第三者評価事業の実施に向けて調査研究及び試行事業に取り組む。

8.社会福祉従事者研修事業の推進と人材の確保
社会福祉研修所で実施している研修や県社協の各部で分担実施している業種別、職種別研修を総合的に見直しを進め、系統的な研修カリキュラムの作成の検討等、時代の要請に応えられる研修事業の体系化を進める。併せて、研修事業を体系的、一元的に実施できるよう研修センターの整備について、検討を進める。
また、質の高い福祉サービスを確保するために、社会福祉事業従事者の確保に関する調査研究、施設経営者に対する相談並びに従事しようとする者に対する就業援助の拡充に努め、質の高い福祉人材の養成、確保に取り組むとともに、福利厚生センターへの加入を促進し、福祉事業従事者の福利厚生の増進を図る。
さらに、介護保険制度の安定的な展開を図る上で、介護支援専門員の養成・資質向上が急務となっていることから、沖縄県の指定を受けて実務研修受講試験並びに実務研修を行う他、現任訓練等を実施する。

9.介護実習・普及センターの受託運営
県民一人ひとりがそれぞれの地域でお互いに支え合う地域社会づくりを視点においた介護知識・技術の普及、啓発事業を進めることが重要な課題になっている。
このため、関係機関・団体との連携を図りながら、一般県民及び在宅介護に携わる介護従事職員を対象に、介護の基礎知識、技術の普及・啓発や福祉用具・住宅改修等の講座、研修を実施するとともに、福祉用具に関する各種情報の提供、相談、助言や常設展示を積極的に展開する介護実習・普及センターを県から受託運営する。

10.生活福祉資金貸付事業の推進
低所得者、障害者、高齢者世帯等の経済的自立、在宅福祉及び、社会参加の促進を図るうえで、本制度の果たす役割がますます期待されており、市町村社協及び民生委員児童委員等
関係機関と連携し、より適正な制度運営と制度目的に即した事業の推進に努める。
また、新たに創設された低所得の高齢者世帯に対し不動産担保で貸付を行う「生活福祉資金(長期生活支援資金)」と生活福祉資金の中に設けられた、低所得世帯における緊急かつ一時的な資金需要に応えるための「緊急小口資金」の貸付促進を図る。
本年度は制度周知の徹底を図りつつ、資金運用計画策定と貸付の促進並びに法的措置を視野に入れた債権管理体制の確立と償還の向上に努める。

11.経営基盤の強化と事務局体制の整備
県社協は、その性格からして、住民組織、社会福祉事業関係者等の幅広い分野からの参加を得て、地域社会の総意を結集して運営していくことが求められている。そのため、保健、医療分野や企業等への入会促進等会員拡大に努めるとともに、会費の見直しについて検討を行う。
また、「沖縄県社協21プラン」に沿い、事業が着実に推進できるような事務局組織の再編を図る。

12.沖縄県総合福祉センターの運営管理
沖縄県総合福祉センターが、県民の社会福祉の殿堂として機能充実を図り、また、地域福祉活動の一大拠点として、県民が利用しやすい管理運営に努めるとともに、旧沖縄社会福祉センターの後利用について検討を図る。


第2 事業実施計画

Ⅰ 市町村社会福祉協議会活動の振興
1. 地域福祉活動計画の策定推進
2. 市町村社協合併支援
3.地域福祉推進支援事業
4.民間福祉サービス推進事業
5.ゆいまーるのまちづくり事業の推進
6.基幹型在宅介護支援センターの受託運営の促進
7.市町村社協基本調査・職員動態調査の実施並びに市町村社協台帳の整備
8.市町村社協予算対策運動の推進
9.沖縄県市町村社会福祉協議会連絡協議会運営の支援
10.全社協・九社連地域福祉委員会との連絡調整
11.各種研修会等の開催
12.相談事業の運営指導
13.資料の作成配布
14.全国、九州各種会議・研修会・大会等への派遣

Ⅱ ボランティア活動の普及振興
1.市町村社会福祉協議会ボランティア活動推進事業への支援
2.福祉活動参加促進事業の推進
3.ボランティア団体・NPOへの支援
4.広報・啓発事業
5.県外会議・研修等への派遣
6.ボランティア活動促進のための便宜提供
7.調査・研究事業
8.その他の事業

Ⅲ 民生委員児童委員活動の支援
1.沖縄県民生委員児童委員協議会運営への支援
2.市町村・単位民児協組織強化の支援
3.地区民児協活動への支援
4.大会・研修会の開催(県民児協との共催事業)
5.県外研修への派遣・斡旋
6.児童委員活動への支援
7.全国共通事業等の推進
8.地域福祉向上のための活動への支援

Ⅳ 地域福祉権利擁護事業の推進
1.委員会の開催
2.各種会議の開催
3.研修会等の開催
4.啓発普及活動
5.全国会議、研修会への参加
6.基幹的社協事業実施状況調査

Ⅴ 苦情解決事業の推進及び地域福祉権利擁護事業の監視強化
1.各種会議の開催
2.研修会等の開催
3.啓発普及活動
4.調査研究活動
5.全国会議、研修会への参加

Ⅵ 社会福祉施設・団体の育成及び連絡調整
1. 種別協議会等の運営
2. 社会福祉施設経営支援事業の実施
3.任意団体等の育成援助

Ⅶ 社会福祉事業従事者の確保及び養成等
1.社会福祉研修所の受託・運営
2.福祉人材センターの受託・運営
3.介護実習・普及センターの受託・運営
4.福利厚生センターの受託・運営
5.介護保険関連事業

Ⅷ 調査研究並びに福祉施策の推進
1.調査研究活動
2.沖縄県社会福祉協議会21プランの推進
3.第三者評価事業への対応

Ⅸ 啓発宣伝事業
1.第46回沖縄県社会福祉大会の開催
2.社会福祉情報サービス事業の推進
3.広報紙「福祉情報おきなわ」の発行
4.各種週間・月間行事の提唱・実施・協力
5.婦人保護事業の推進
6.その他

Ⅹ 生活福祉資金貸付事業の推進
1.生活福祉資金及び生活福祉資金(離職者支援資金)貸付事業の実施

ⅩⅠ 共同募金運動への支援
1.共同募金運動推進への協力
2.歳末助けあい運動の推進

ⅩⅡ 会務の運営
1.会務の運営並びに連絡調整
2.沖縄県総合福祉センターの管理運営・受託
3.沖縄社会福祉センターの管理(那覇市旭町在)
4.福祉の共済(火災共済)事業の実施
5.沖縄県社会福祉事業共済会との連携



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福祉情報おきなわVol.89(2003.5.20)
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