シリーズ活動最前線

声の新聞　届けて21年を
芭蕉の会新聞リーディングサービス

▲芭蕉の会には1日約10件の電話が寄せられる。（那覇市小禄の同会事務所にて）

　「芭蕉の会新聞リーディングサービス」（岡本季子会長・那覇市）では、電話による新聞代読サービスを行い、利用者から大変喜ばれている。

　これは、主に視覚障害者の方々を対象に、電話で要望を受け付け、その日の新聞記事を代読するというもの。新聞は県内外の各紙を取り揃え、社説や投書欄、プロ野球の結果など幅広いリクエストが寄せられる。

　活動は月曜日から金曜日の午前11時から午後２時までで、毎日２名のボランティアが対応している。時間外でも電話を通じて録音テープに吹き込まれた当日の記事の内容を聞くことができる。

　一方的な代読だけではなく、ボランティアが直接電話で応対するため、自然と利用者と会話が生まれ、コミュニケーションの場としての役割も果たしている。これが利用者からとても好評で「心のよりどころ」となっているほか、ボランティアの「やりがい」にもつながっている。

　活動について岡本さんは「顔が見えない分、心を込めて読むことを心がけています。利用者の方や会員の皆さんとご一緒させていただくことで、勉強になることも多いです。」と語る。

　芭蕉の会は昭和60年に、当時の電電公社の奥様モニターＯＧと市民ボランティアらで結成され、以来21年間「声の新聞」を届けてきた。その間、会員の入れ替わりもあるものの、「皆が会長」との意識でお互いをサポートし合い、また、ＮＴＴをはじめ多くの関係者の支えもあって、連綿と活動を受け継いできている。

　現在、会員は28名。月に２～３回の割合で電話の前に座る。５年前から会へ参加する知念明子さんは、「負担になり過ぎないように役割を分担しています。もっと多くの人に活動に協力してもらいたいです。」と参加を呼び掛ける。

　リーディングサービスのご利用・お問い合わせは、電話（０９８）８５８-４４４４まで。



福祉施設経営相談Ｑ＆Ａ（労務管理編）

監修▼福祉施設経営相談支援事業
専門相談員　社会保険労務士 江尻育弘


Ｑ．ある職員が、新興宗教に入信しているのですが、他の職員をしつこく勧誘し、苦情が出ています。この勧誘行為を控えるよう注意することはできますか。




Ａ．職員には、個人として宗教の自由があります。しかし、使用者には職場内の秩序を維持する権限がありますので、施設内での宗教活動を認める義務はありません。判例として、政治活動に関するものがあります（電電公社目黒電報電話局事件・最三小判 昭和52年12月13日）。
　この判例によると、職場内の政治活動は従業員相互間の政治的対立ないし抗争を生じさせる恐れがある、または、休憩時間中に行われる場合であっても、他の従業員の休憩時間の自由利用を妨げる恐れがあるなど、企業秩序を乱す恐れがあるとして、許可制とすることには合理性があるとしています。また、それを受けて、実質的に事業場内の秩序風紀を乱す恐れがあるならば、職場内で政治活動を行った従業員に対する戒告処分を有効としています。
　今回のご質問のケースは宗教の勧誘行為についてですが、職員からの苦情が出ているという事実があり、上記の判例が類推解釈できるのではないかと思います。ただし、違反事項が実際上企業秩序を乱す恐れがないと認められるなら、懲戒処分は懲戒権の濫用となる可能性もあることに注意が必要です。



県社協では経営支援室を設置し、福祉施設の経営相談に関する相談を受付けています。

　社会福祉法人の設立、施設経営、職員の処遇、会計・税務、法律問題など、さまざまな相談に対して、２名の経営支援員と３名の専門相談員が対応しています。

　　沖縄県社会福祉協議会　　経営支援室
　　電話　０９８-８８７-２０３７（直通）
　　ＦＡＸ０９８-８８７-２０４３（直通）


　県社協では経営支援室を設置し、福祉施設の経営相談に関する相談を受付けています。
　社会福祉法人の設立、施設経営、職員の処遇、会計・税務、法律問題など、さまざまな相談に対して、２名の経営支援員と３名の専門相談員が対応しています。

沖縄県社会福祉協議会　経営者支援室
電話098-887-2037（直通）
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