県民児協 広報・情報紙 ふ く ら し ゃ 第18号

島を支えた手に感謝のしるし

『 元気になる木 』配布活動
南大東村民生委員児童委員協議会


▲大切に育ててね~
 昨年12月23日、児童生徒にボランティアとして参加してもらい、高齢者への鉢植えプレゼントツアーを行いました。
▲いつまでもお元気で!

 これは、南大東村民児協が昨年度から始めた活動で、民生委員児童委員が友愛訪問として住民の皆さんと身近な話し相手になるきっかけとして始められたもので、草木生育に携わる環境づくりや島内緑化も視野に入れています。毎年クリスマスの時期になると、社協が指定する島内80ヶ所の高齢者世帯へ手分けして「元気になる木(イチゴの木)」の配布と声かけ活動を展開しています。
 昨年、一人暮らし高齢者世帯に配って歩いたときに、初めてのお年寄りと無理なく接することができて「楽しい!」ととても幸せな気持ちになりました。これをぜひ他の人たちにも味わってほしいと今年は児童生徒にボランティア参加を募って開催しました。
 鉢植えを手渡すとニコニコと迎えられて、身近な人だと抱き寄せられたり子どもたちも嬉しそうでした。



小規模離島出前研修会(1/26、石垣市)

 今年度から県民児協では小規模離島民児協の研修負担の軽減と機会の提供を図ることを目的に出前研修会を行っています。これまで、伊是名村、伊平屋村、伊江村、南大東村、石垣市の5市村に講師を派遣し、それぞれの離島地域に合った研修会を実施しています。1月26日石垣市第1民児協での出前研修では、「子育てサロン活動について」と題し、上原仁一副会長の講義が行われました。

『 子育てサロン活動について 』
沖縄県民児協 副会長 上原仁一

活動のきっかけ
  
少子高齢化社会への対応は、少ない労働人口で多くの高齢者等を支えていく必要がある。「三つ子の魂百までも」というように、より良い人材育成は、乳幼児の頃から計画的、有効的に行う必要がある。そのために地域で子育て中の親子を支援することが大切である。

アンケートから
 
首里第3民児協が実施したアンケートからは、育児に悩む親が多く、支援を待っていることが分かった。

サロン活動の目標

1.乳幼児とその親の仲間づくりや育児を支援する。
2.子育ての不安や悩み、ストレス、生活上の情報不足解消をめざして、民児協が社協、行政等の関係機関と連携して取り組みを支援する。

サロン活動の参加メリット
1.子育てを共通課題として、自分と同じ思いをしている人との出会いがあるので、子育てを共感し、協力しあう仲間ができる。
2.子育て中の仲間との情報交換や子育ての先輩に気軽に悩みを相談でき、アドバイスがもらえる。
3.自分以外にも子どもの相手をしてくれる人がいるので、ちょっとした息抜きの場になる。
4.子どもにとっても年齢の違う友だちができ、集団生活での体験の場になる。
5.子どもが家ではできない遊びや、少人数ではできない遊びが楽しめる。


参加の呼びかけ方法
1.役所、保健センター、児童館、公民館、自治会の掲示板利用。
2.市町村の広報紙や新聞紙などの地域情報誌に掲載。
3.公園、スーパーなどでビラ配り。
4.民生委員・児童委員、社協、保健師などによる電話、口コミ。
5.ホームページや電子メールを活用。


民生委員・児童委員の役割と
行政・社協とのかかわり

1.民児協の役員と主任児童委員が中心となり、子育てサロン活動を計画し、定例会で話し合うことで共通理解を図り、組織を立ち上げる。
2.サロン活動の運営は、主任児童委員が中心となり、民児協が担当。参加者募集は主に社協が担当する。
3.行政、社協は会場となる児童館、公民館等の利用を交渉したり、講師依頼等を分担する。
4.活動に必要な経費は社協が負担する。但し、材料費等は参加者負担も考慮する。

むすびに
 
子どもは、親が責任を持って養育することは申し上げるまでもない。しかし、共稼ぎ、核家族、子育て情報への対応、地域の人間関係希薄化等を背景に、組織による「地域の子は地域で育てる」ことが課題となっている。行政、社協、自治会等、地域をあげての子育て支援が今求められている。そのために、地域にあった子育て支援のあり方を知恵を結集して模索、計画、実施し、少子高齢化への対応の一助にしたい。


平成18年度民生委員児童委員リーダー研修会に参加して

 今日における民生委員・児童委員活動の方向性を探るとともに、地域における活動のリーダーの養成・資質向上を目的開催された「民生委員児童委員リーダー研修会」へ、県民児協より、6地区の代表6名を派遣しました。

参加者
 上江田清助(那覇市小禄第3民児協)、城間夏美(豊見城市第3民児協)、我部政義(浦添市第1民児協)、平良ユキ子(名護市第2民児協)、与那覇勝子(宮古島市平良第2民児協)、宮良あい子(石垣市第3民児協)

基調講演
 「これからの民生委員児童委員の課題と展望」と題して、高崎健康福祉大学金井助教授より基調報告があり、地域社会の関係が希薄化する中で、孤立化を防ぎ、事故や犯罪から住民を守るため、住民・関係団体等と連携して取り組むネットワーク活動の重要性と、意識調査の結果から、これからの民生委員児童委員活動の課題とあり方について提言がありました。その中から、民生委員児童委員の位置、実像、社会的要請の重大さを再確認しました。また、調査結果からは、会長のリーダーシップ、新任民生委員の不安、住民からの理解度、プライバシーの問題、支援方法に苦慮している等、多く課題に気づくことができました。今後は多くの課題解決に向けて仲間と共に研鑽を積み、民生委員児童委員として安心・安全な地域づくりに努めていきたいと思います。

シンポジウム&実践報告 他
 また、シンポジウムでは「高齢者見守り支援ネットワーク活動」や「災害時一人も見逃さない運動の実践」、「子どもの安全・見守りネットワーク活動」の3つの実践活動を通して、地域で関係者とともにどのように活動をすすめていくこと有効か検討しました。その実践報告の中で、民生委員として正しい情報を正確に伝える大切さや、一人ひとりの自立が地域福祉の原点であり、自立とは、前に向かって明るく生きることという言葉に感銘を受けました。
 また、見守り活動実践報告では、災害時の対応について関係機関との意思疎通・連携強化、さらには現代では少なくなった「向かう三軒両隣」の復活等、小さな見守りネットワーク作りの構築を通して「住民性の原則」を学ぶことができました。その他にも2日目のグループ討議、3日目は全民児連顧問の光田氏による「民生委員児童委員リーダーに望まれること」と題しての特別講演や人権ビデオの上映等内容の濃い3日間の研修会でした。

参加しての感想
 リーダーとは、実行力と行動力を持ち、待つ姿勢ではなく「歩み寄る姿勢」を持ち、常にプラス思考で街を動かしていこうという態度を学びました。3日間で学んだことを民児協に持ち帰り、全委員に伝えていきたいと思います。民生委員児童委員は地域住民から信頼されること、地域住民に展望を与えること、地域活動のリーダーになること、また、相互に調和と融和を持つことの4点を心にとめ、日頃の支援活動に活かしていきます。



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福祉情報おきなわVol.112(2007.3.1)
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