ほっとニュースTOPICS vol.132
 沖縄県社会福祉予算対策協議会(新垣雄久会長)は、社会福祉法人等への寄附に対する税制上の優遇措置を紹介するパンフレットを製作・発行しました。(左・写真)
 平成20年の地方税法の一部改正により、個人住民税の寄附金税額控除の対象範囲が拡大し、都道府県または市町村が条例により指定した団体等への寄附金が控除対象に含まれることとなりました。
 これを受け昨年9月、県社会福祉予算対策協議会では、県知事への「平成22年度県予算に対する要望書」において、社会福祉法人への寄附金を個人県民税の控除対象とすることを要望しました。
▲圧をかけずにゆっくりと足を包み込むように
 沖縄県ボランティア・市民活動支援センター(以下、ボラセン)では、県内のNPO等による催し情報やボランティア募集などの人材及び物品募集などの情報提供レターとして、毎月第2・4水曜日に「ボランチュマガジン」を発行・配信しています。
 配信登録や投稿方法については、この度、リニューアルしたボラセンのホームページ”ボランチュねっと”http://volunchu.net/よりご確認ください。

平成22年度 県社連総会の開催
市町村社会福祉協議会会長・事務局長等研究協議会

貸出し可能になった雑誌の一部を紹介します

●全国社会福祉協議会出版
  ・月刊福祉
  ・保育の友
  ・生活と福祉
●大阪ボランティア協会
  ・volo(ウォロ)
●特定非営利活動法人CLC
  ・Juntos(フントス)
●時事通信社
  ・厚生福祉
●住民流福祉総合研究所
  ・月刊 住民流福祉
●独立行政法人国際協力機構
  ・JICA’s World 
  ・クロスロード
  

沖縄県総合福祉センターこいのぼり掲揚式

−災害時における社協の対応、高齢者や障害のある受刑者の実態について−

Nさんに現れた効果
▲元気いっぱいに踊る子どもたち
▲主催者としてあいさつする比嘉常務

〜地球はね 笑顔がつまった 星なんだ〜

介護現場におけるケアの効果は、直ぐに現れるものではない。
 比嘉さんは、「これまでにもバリデーションなど様々なケアを学び実践を試みてきたが、全室個室の当施設は一対一の静かな環境を作りやすく、また、1回10分の時間設定は、ユニットケアを実践するスタッフ体制にあっても、継続的な実践が可能だった」とみている。  
 そして、ケアを施す比嘉さん以外のスタッフの理解と協力のもと、実践を根気よく続けていく体制の構築が重要であるといえる。

▲沖縄タイムス社の吉川記者

 最後に、「『塀』のはざま」と題して、沖縄タイムス社・社会部記者の吉川毅氏を講師として講話が行われた。吉川氏は、高齢者や障がいのある受刑者の実態について記事を連載しており、今回はその取材を通して見えた実態・課題について話をされた。
 吉川氏は、高齢者や障がい者の受刑者は、家族と縁が切れ、出所時には身許引受人も現れず、帰る場所も無く、所持金も少ない、そのため刑務所への入・退所を繰り返している人達が多いという現実を指摘した。
 さらに、退所後に必要な福祉サービスに繋げるための地域生活支援センター事業や、県外の先進的な取り組み事例等を報告し、地域での受け入れ態勢の整備の必要性を訴えた。最後に「刑務所と福祉のはざまにいる弱者のことを、私たち一人ひとりがこの現実について受け止める必要がある」と講話を締め括った。

県社会福祉予算対策協議会
  『寄附に対する税制上の優遇措置 紹介パンフ』を発行

▲利用者の居室で静かな環境の中ケアを行う
●お問い合わせ先
 特別養護老人ホーム 谷茶の丘.雅
  恩納村字谷茶1919−7
  TEL:098−966−2323
 「タクティールケアを施しながら、10分間1人の利用者とじっくり向き合うことで、より一層その方への理解が深まった」と話す比嘉さん。そこには、利用者の側に居て、コミュニケーションを図る介護職員としての支援効果に加え、肌と肌の触れ合いを通して得られるタクティールケア特有の効果が伺える。
 タクティールケアによって分泌されるオキシトシンホルモンは、母親が子どもに授乳している時に多く分泌され、「愛情ホルモン」とも呼ばれ、分泌されたホルモンが血管内に放出されると、体全体に効果を生み、沈静化の作用を起こす。それにより、安心と信頼の感情が引き起こされ、良い気分になり、不安感や恐怖感の緩和が図られるとされている。
タクティール特有の効果

 平成18年10月に谷茶の丘.雅に入所されたNさん(94歳、女性)は介護度3、認知症Ubの判定を受けており、昼夜問わず排泄の訴えや不眠、徘徊があり、いつも落ち着かない状態であった。Nさんに対しタクティールケアを始めた当初は、施術開始から3分もするとNさんが動き出し、ケアを中断せざるを得ない状況で、7~8回目にやっと10分間のケアを施せるようになった。Nさんに変化が現れ、ケアの効果を実感できるようになったのは、スタートしてから約半年たった10回目の施術あたりからだったという。

Nさんへの実践
タクティールケアとは
 スウェーデンにおいて40数年前に未熟児のケアとして生まれ、障害児、がん患者への緩和ケア、認知症患者へと発展してきたタッチングケアである。
 ケアの基本は、利用者が落ち着ける静かな環境の中で、体の手や足などの一部位を1回10分間、圧をかけずに優しく包み込むように肌に触れ、手順どおりに施術する。施術者は一度触れたら、終了まで離れずに行う。指圧やアロマテラピー等とは異なり、施術者からみて右回りに同じ圧力で触れ、ゆっくりと肌のぬくもりを伝えながら皮膚の接触受容体を刺激し、脳下垂体からのオキシトシンホルモンの分泌を促し、効果を得るものである。

第30回 福岡県ふれあいとチャレンジの翼
92名の障害児・者と家族・スタッフが沖縄へ

▲首里第3民児協の小笠原会長

▲真剣な表情の各市町村社協会長・事務局長

 引き続き、県社協総務部・地域福祉部から「沖縄県社協・災害救援本部マニュアル」の中で、災害対策に社協が取り組む理由や、県社協災害救援本部の設置と解散までの流れ、市町村災害ボランティアセンターへの支援策等について説明が行われた。

▲貸出し可能となった雑誌
地元ボランティアとして十数年間協力を続けているSOLA沖縄学園では、専門性を活かし、地元に貢献できる社会人の養成を目指すという方針のもと、サービス介助士検定を目指す学生を中心に今回も約30名程度がボランティアを行った。
 担当の大城真一先生は、「学生の中には自ら進んで行動する生徒もいるが、経験の無い中で苦手意識を持つ生徒もいる。そういう生徒を参加につなげるまでの動機づけをサポートしているが、実際にハンディがある彼らと関わっていくうちに、やって良かったと思う生徒もおり、お互いにチャレンジの場となっていますよ」と話してくれた。

▲基調報告を行う嘉陽地域福祉部長

 平成22年度沖縄県市町村社会福祉協議会連絡協議会(以下「県社連」)総会並びに市町村社会福祉協議会会長・事務局長等研究協議会(主催/沖縄県社協・県社連)が去る6月2日(水)、沖縄県総合福祉センターで開催された。県内各市町村社協から、会長、事務局長等計75名が参加した。
 県社連総会では、平成21年度事業報告・収支決算報告、監事の補充選任が行われた。(読谷村社協の長浜真賢事務局長が選任)。

 平成22年4月26日(月)県総合福祉センター結プラザにおいて、こいのぼり掲揚式が行われた。主催者の比嘉成和県社協常務理事より「地域の子どもたち、そして沖縄の子どもたちが、こいのぼりのように健やかに元気で伸び伸びと育つよう、みんなで育てていきましょう」と挨拶があった。その後、近隣の保育園児らによるお遊戯が披露され、会場に笑顔が溢れた。また、センターの所在する石嶺地区を担当する首里第3民児協の小笠原文子会長より民生委員・児童委員の役割や活動などが紹介された。
 今年で8回目となる今回は、子どもたちの作品の展示も行い、個性溢れる作品が会場を彩った。

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福祉情報おきなわVol.132(2010.7.1)
編集発行/沖縄県社会福祉協議会  沖縄県共同募金会 沖縄県福祉人材センター
〒903-8603 那覇市首里石嶺町4-373-1 TEL098(887)2000 FAX098(887)2024



-ふれあいネットワーク-

〒903−8603 那覇市首里石嶺町4−373−1

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 沖縄県総合福祉センター2階にある社会福祉ライブラリーでは、今年6月より、貸出し書籍の対象を拡げました。これにより全国社会福祉協議会などが発行する月刊誌(季刊誌)等の雑誌を借りることが可能となりました。(ただし、最新号は除きます。)
 ライブラリーのホームページでは、蔵書検索システムにより、書籍の貸出し状況が把握できます。
 気になる書籍や雑誌がある方は、システムで検索し、貸出し可能か確認した上でライブラリーを利用されると、効率よく利用できます。

開館時間
 月曜日〜金曜日 
 午前9時〜午後5時  
※ただし、毎月第一火曜日は書籍等整理により閉館。

http://www.okishakyo.or.jp/html/library/

社会福祉ライブラリー
 貸出し対象拡大  雑誌等の貸出しも可能

スウェーデン発 認知症緩和ケア
  タクティールケアの実践〜特養 谷茶の丘.雅〜

 その後、11月の県議会において条例の一部改正が行われ、沖縄県内に事務所または事業所を有する社会福祉法人等へ行った寄附金が控除対象として指定されました。
 社会福祉施設を運営する法人や社会福祉協議会に対する個人からの寄附金はこれまでも多く寄せられていますが、税制上の優遇措置が加わったことで、さらなる増加が期待されます。
 パンフレットは、寄附者が行う申請手続きについて、寄附を受ける法人等の担当者が説明しやすいように工夫されています。
 県予算対策協議会では、会員の法人に対し、このパンフレットを無料配布するほか、ホームページでも公開する予定です。
▲パンフレットには、控除申請に必要な「寄附金受領証明書」も添付している。
▲利用者の表情なども確認しながら
実践の継続に向けて

 一人でいられない、奇声をあげるなど、常に不穏な様子であったNさんだったが、お通じが良くなったり、しっかりと睡眠が取れるようになると共に、リラックスしてケアを受けるようになってきた。また、施術者の比嘉さんの存在を認め、ご自身の状況を理解できるようになり、精神的にも落ち着きをみせてきた。さらに、その日の体調の不調などを職員へ訴えられるようになるなど、コミュニケーションがとれるようになってきた。

 平成20年度にタクティールケアの初級研修として「認知症緩和ケア実践研修会」(主催/県社協・老サ協)が行われた。この研修を受けた後、施設利用者への実践を行い、鞄本スウェーデン福祉研究所のタクティールケアTコース認定資格を取得した特別養護老人ホーム谷茶の丘.雅の比嘉美香さんに、タクティールケアの効果について話を伺った。

 社会福祉法人福岡県社会福祉協議会では、1981年に国連で国際障害者年が設けられたことを契機に「福岡県ふれあいとチャレンジの翼」事業を開始。
 この事業は、日頃、旅行の機会が得られない在宅の障害児・者に沖縄の「空の旅」を体験してもらいたいと取組まれており、これまでに延べ2,950名の障害児・者及び家族の方々が参加している。
 参加者は、福岡県内の作業所等の仲間と交流を図るほか、沖縄県の障害児者をはじめ、専門学校SOLA沖縄学園の学生らによるボランティアとの出会いと交流でふれあうとともに、青い海での海水浴やドルフィンプログラムへの参加、沖縄の名所・旧跡の見学など様々な初めての体験にチャレンジする。
 

▲太陽保育園の園児たち
▲みぎわ保育園の園児たち
▲みどり保育園の園児たち
▲一列に並んでこいのぼりを掲げる

 福祉施設や市町村社協、民生委員・児童委員からの情報はもちろん、広報紙の読者からの情報提供もお待ちしています。どうぞ、お気軽にご連絡ください。
                                 (県社協 総務企画部まで)

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 総会後の研究協議会では、沖縄県社協の嘉陽地域福祉部長から、平成22年度県社協地域福祉部の重点事業について基調報告がなされた。
  国で進められている「新しい公共」の議論や、地域包括ケア報告等最近の国の情勢動向を踏まえ、市町村社協巡回訪問の強化やコミュニティソーシャルワーク研究活動、市町村社協ボランティアセンターの強化や災害時の対応等、今年度事業の取り組みについて説明があった。