シリーズ 活動最前線
命を救うための講習会

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福祉情報おきなわVol.123(2009.1.1)
編集発行 沖縄県社会福祉協議会  沖縄県福祉人材研修センター
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 今回は、沖縄本島を活動拠点として、県内離島で救急法の講習を無償で行っている「命どぅ宝・命のゆいまーるプロジェクト」(以下「命どぅ宝」)の勉強会へお邪魔した。

 「命どぅ宝」は、県内の常設消防署が無い離島地域において、救急法(心配蘇生法やAEDの使用方法等)の講習会を行っているボランティア団体である。沢山の有人離島を抱えている沖縄県だが、小さい島の多くは、「常設の消防署がない」、「診療所があっても、医師1人看護師1人で対応している」など、なかなか救急法の講習会が行われる事は少ないのが現状だという。しかし、「そういう離島でこそ、緊急時に地域の住民が対応できることが必要でないか」とお酒の席で議論が白熱し、立ち上がったボランティア活動が「命どぅ宝」である。

 お酒の席で考案された企画だが、「活動は真面目です」と高良医師(沖縄県立中部病院)が話すとおり、2008年11月末までに、医師や看護師、消防隊員など、約70人の医療関係者が、講習会に参加した。今まで阿嘉島、座間味島、黒島や波照間島など14の離島で22回の講習会を行った。2003年の活動当初は、講習会の受け入れ先が無く、しばらく活動をしたいと思っていても、出来ない状態だったというが、徐々に活動が認知されてきて活動の場も広がりつつある。

 現在、団体では月1回定期的に勉強会を行い、医学知識があまり無い住民にも、救急法を正確にそして解りやすく説明するため、活発な情報交換がなされている。勉強会に参加していた看護師の上野智子さんと後藤絵梨さんは「講習会に参加した事で、離島医療の現状を知った。また、住民へ指導・説明する立場になり、緊急医療の勉強をもう一度やり直しをした。離島医療を今後の選択肢の一つとして考え始めた」と話された。□

 

「命どぅ宝・命のゆいまーるプロジェクト」