「福祉サービスの苦情解決のかなめはココ!」
沖縄県福祉サービス運営適正化委員会
沖縄県福祉サービス運営適正化委員会は、福祉サービスを安心・安全にご利用いただくために、利用者等からの要望、不満や苦情の解決を進めていく第三者機関です。
(1)福祉サービスの利用者等からの苦情相談(苦情解決部会)
・利用者等からの苦情相談を受付け、助言などを行い、事業者との話し合いによる問題解決をめざします。
・必要な場合は、受付けた苦情に関して、事情調査やあっせん案の提案等を行います。
・虐待や法令違反などの重大事案については、沖縄県知事へ速やかに通知します。
(2)福祉サービス利用援助事業の運営監視(運営監視部会)
・判断能力が不十分な方への日常的金銭管理や書類などの預かりサービス等を実施している福祉サービス利用援助事業が適正に運営できるように、事業実施主体に対し、運営監視を行います。
・福祉サービス利用援助事業の利用者等からの苦情相談も対応します。
(3)福祉サービス提供事業者の苦情解決の取り組みを支援
・福祉サービス提供事業者を対象とした研修会の開催やポスター、チラシの配布、巡回訪問や実態調査などを行い、利用者主体の福祉サービスの実現および福祉サービスの質の向上のため、福祉サービス提供事業者の苦情解決の取り組みを支援します。
取り組み実績
平成16年度は46件の苦情相談を受付けました。その内訳は、老人福祉サービスが11件、障害者福祉サービスが20件、児童福祉サービスが12件、その他のサービスが3件といったなっています。
本委員会での苦情受付内容別の件数を見てみると、①サービス内容(職員の接遇)が7件、②サービス内容(サービスの質や量)が4件、③利用料が0件、④説明・情報提供が14件、⑤被害・損害が13件、⑥権利侵害が2件、⑦その他が6件といった状況となっています(左図参照)。特に④説明・情報提供に関する苦情については、利用者やその家族からの福祉サービス利用にあたっての説明が十分に理解できる形で行われていない事例が多く見られ、福祉サービス提供事業者は、契約や制度の仕組み、また自ら行うサービスについて、利用者などへ分かりやすく説明し、疑問や質問にも丁寧に答えていく姿勢が求められています。
エンパワメントの可能性
障害者施設や高齢者施設においては、利用者と援助者との関係性に着目しながら、利用者の自己決定による自立した生活の実現に向け、支援(エンパワメント)をしていくことが重要となります。
その視点をふまえて、施設入所者の居住環境や処遇などの不満の解消、職員の接遇の向上の取り組みに努めることが求められます。そうすることで福祉サービス利用者が安心して日常生活を送ることができ、利用者が満足する福祉サービスにつながっていきます。
また、日頃なかなか苦情を言い出だせないでいる「利用者からの声」をどのように引き出していくかということも課題となっています。
第三者委員への期待
第三者委員は福祉サービスの利用者等からの苦情について、客観的な立場から、利用者の特性などに配慮した適切な苦情解決のための対応が求められています。
第三者委員は、事業者から第三者的な利用者の苦情に関する対応の要請があってから、事後的に対応するだけでなく、第三者委員自身が、積極的に施設や事業所に出向き、日常的な事業の状況の把握や利用者等との顔合わせなどをすることが必要になっています。
そのことにより、利用者等との信頼関係の構築を図り、事業者へ直接、相談しにくい苦情などの利用者等からの相談を積極的に受けて、福祉施設、事業者と利用者とをつなぎ、福祉サービス利用者等の不満や苦情の解決に導いていくという、リーチアウト的な活動も求められています。
担当者からひとこと
福祉サービス運営適正化委員会に「相談してよかった!」と思われるような相談機関をめざして、自己研鑽の毎日です。福祉サービスについての悩みや不満、苦情などありましたら、お気軽にご相談ください。
『沖縄県福祉サービス運営適正化委員会』名簿
(委員長:辺土名朝秀 副委員長:當真良明)
「運営監視部会」12名 「苦情解決部会」 8名
分野および委員氏名 |
運営監視部会 |
苦情解決部会 |
1 社会福祉に関し学識経験を有する者 |
ア 公益代表 |
・辺土名朝秀(県民生委員児童委員協議会顧問) |
○ |
○ |
・竹藤 登 (県社会福祉士会会長) |
○ |
○ |
・安里 和子 (元県生活福祉部長) |
○ |
○ |
・水野 良也 (琉球大学助教授) |
○ |
○ |
イ 福祉サービスの利用援助事業の対象者を支援する団体を代表する者 |
・知花 昌徳 (県手をつなぐ育成会会長) |
○ |
|
・平田 有功 (県精神障害者福祉会連合会副会長) |
○ |
|
ウ 福祉サービスの提供者を代表する者 |
・宮国 明美 (特別養護老人ホームありあけの里施設長) |
○ |
|
・村田 涼子 (社会就労センターわかたけ施設長) |
○ |
|
2 法律・財務に関し学識経験を有する者 |
・當真 良明 (沖縄弁護士会弁護士) |
○ |
○ |
・倉持 輝幸 (公認会計士) |
○ |
○ |
3 医療等に関し学識経験を有する者 |
・平良 直樹 (天久台病院院長) |
○ |
○ |
・真栄平 勉 (精神保健福祉士) |
○ |
○ |
苦情解決ブックレットを頒布
「21世紀の福祉サービス:苦情解決から協働的問題解決へ」

本委員会では、昨年度、研修会における名嘉憲夫氏(東洋英和女学院大学助教授)の講演録を収めたブックレットを頒布しています。福祉サービス提供事業者のための苦情解決の実践書ともいえる一冊です。お問合せは下記まで。
福祉サービスの苦情解決事業に関するお問合せ先
沖縄県福祉サービス運営適正化委員会
沖縄県那覇市首里石嶺町4-373-1 沖縄県総合福祉センター西棟4階
沖縄県社会福祉協議会内
電話番号 098-882-5704 FAX098-882-5714
E-mail kuzyou@okishakyo.or.jp
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福祉情報おきなわVol.102(2005.7.1) |
編集発行 沖縄県社会福祉協議会 沖縄県共同募金会
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